モデルハウスがオープンした時にご来場してくださった。その時に木の家はログハウスのようなのが多いけど白い壁に木モデルハウスが新鮮な感じだと感想をいただいた。何度もモデルハウスを訪ねていただいて、来るたびに新しい発見があるとのことで、意外に見ているようで気が付かないところあるようです。
どんな家に住みたいか、どんな暮らしをしたいかが明快でした。
前川國男邸の写真集を持って来られてのがとても印象的でした。
この家は諸塚村産直材、宮崎県産材をふんだんに使用して自然素材で出来ています。大きな吹き抜けあるので寒いではないかと思っていましたがパッシブソーラーそよ風が有効に働いているので冬場でも裸足で気持ちよく過ごしていただいていました。生活を楽しんでいて“おしゃれ”に住みこなしてもらって
家も喜んでいるのではないでしょうか。
庭に樹木も入り、家が一段と引き立ち素晴らしい家になっています。
「谷口工務店で家を建てられる施主は幸せである」と、住んでみてしみじみ思います。谷口さんに建てていただいた家は、諸塚村の森林認証木材をはじめ、良質の自然素材で作る木と和紙と漆喰の家。そして、昔ながらの墨付けや手刻み加工に匠の技が光る、熟練の棟梁、気鋭の大工さんが建てる木組みの家。それは決して豪華絢爛なものではありませんが、その素材や技術の貴重さを思えば、現代においてはとても贅沢でかけがえのないものに思えてなりません。
建築家ご夫妻とじっくり進めていく家づくりは実に楽しいものでした。まず、施主の夢を膨らませて書き出すところから始まり、どうしたら予算内でそれらを実現できるか考えていきましたが、「無理ですね」とはあまり言わずに根気よくつきあってくださる谷口さんの姿勢がうれしかったものです。あるとき、床の間の柱や垂れ壁のバランスに悩んでいたら、それはモンドリアンの絵のバランスでいきましょうということになりましたね。さりげなく美術に詳しい谷口さんは、北欧家具やアンティークなどにも造詣が深いので、建築デザインもどこか洗練されて、きもちいい空間になるのでしょう。
JパネルやDボルト、パッシブソーラー「そよ風」など、最新の優れた製品やシステムも採り入れていただき、完成してみれば、ふくらませた施主の夢はほとんど全て実現してしまいました。
夜、帰り道に我が家が見えてくるとホッとします。三角屋根の大窓から吹き抜けの木組みと天井裏が見え、障子から温かな光と家族の声が漏れてきたとき、ああ、家を建ててよかったと感じる瞬間です。この素晴らしい「人生の箱」に、これから素敵な暮らしを詰め込んでいくのがとても楽しみな今日この頃です。